日中国交正常化50周年記念に際しての井川原総領事ご挨拶
令和4年9月29日
本日、日中国交正常化50周年を迎えるにあたり、心からお慶び申し上げます。
今から50年前の1972年9月29日に日中共同声明が署名され、国交正常化へと歴史の新たな一頁が開かれました。そこには、非凡な戦略的智慧と勇気を有する両国指導者と平和と友好を願う民間の方々の揺るぎない存在がありました。
以来半世紀、両国関係は様々な風雨を乗り越えながら飛躍的な発展を遂げ、コロナ発生前の人の往来は年間1200万人に達し、日中貿易額も昨年には過去最高の3914億ドル、友好都市関係も260組以上となり、重層的な相互依存関係がさらに深まりました。
この50年という歳月に思いを馳せる時、多くの先人達の弛まぬ努力の上に現在の日中関係があることを改めて痛感いたします。我々は、こうした先人達の築いてきた平和友好交流の襷(たすき)を大切にして、日中の次の世代へとしっかりと引き継いでいかねばなりません。
日中国交正常化から50周年を迎えた本日、日中両国の首脳間においてメッセージの交換がなされました。岸田総理から習近平国家主席宛のメッセージの中では、今後の50年も見据え、習近平国家主席と共に、両国のみならず、地域と世界の平和と繁栄のため、建設的かつ安定的な日中関係の構築を進めていきたいと述べ、習近平国家主席からは、中日関係の発展を非常に重視しており、岸田総理と共に、双方が国交正常化 50 周年を契機に、時代の潮流に従い、新しい時代の要求に相応しい中日関係を構築するよう牽引していきたいと述べられました。
日中両国は多次元かつ複合的なつながりのあるゆえに様々な問題が起こり得ますが、元来、一衣帯水の両国間には長い友好交流の歴史があります。平山郁夫画伯は、敦煌莫高窟と日本の法隆の壁画の画法がほぼ同じであるとして、敦煌美術に日本美術の源流があると指摘しています。また、コロナ禍での日中民間協力の際よく耳にした「山川異域、風月同天」は、日本の奈良時代の高官・長屋王が中国に送った袈裟に刺繡された漢詩であり、これに感動した中国の高僧・鑑真が日本に渡るきっかけになったと伝えられています。このように、日中間には豊かな繋がりが脈々と織りなされてきました。
山東省におきましては、李幹傑・山東省党委書記、周乃翔・山東省省長、陸治原・青島市党委書記をはじめ、山東省政府及び各市政府より、日頃より対日関係を重視していただき感謝しております。先般、当館及び青島日本人会の共催により、日中国交正常化50周年記念レセプションを開催し、山東省政府や各市政府をはじめ、各界の方々と共に、50年の歴史を振り返りつつ、この佳節を祝福しました。今後とも、様々な担い手による重層的な交流を通じて、日本と山東省、日本と中国の相互理解と交流促進がより一層深まることを期待しています。
私自身、両国首脳の共通認識を踏まえ、日中の長きにわたる歴史に思いを馳せつつ、皆様とともに、両国が今後さらなる50年に向け未来志向の発展への新たな一歩を踏み出していけるよう、尽力してまいる所存です。引き続き、関係各位の御支援を頂きますよう宜しくお願いします。
最後になりますが、日本と山東省、日本と中国の益々の関係発展を祈念いたしまして、私の挨拶とさせていただきます。
今から50年前の1972年9月29日に日中共同声明が署名され、国交正常化へと歴史の新たな一頁が開かれました。そこには、非凡な戦略的智慧と勇気を有する両国指導者と平和と友好を願う民間の方々の揺るぎない存在がありました。
以来半世紀、両国関係は様々な風雨を乗り越えながら飛躍的な発展を遂げ、コロナ発生前の人の往来は年間1200万人に達し、日中貿易額も昨年には過去最高の3914億ドル、友好都市関係も260組以上となり、重層的な相互依存関係がさらに深まりました。
この50年という歳月に思いを馳せる時、多くの先人達の弛まぬ努力の上に現在の日中関係があることを改めて痛感いたします。我々は、こうした先人達の築いてきた平和友好交流の襷(たすき)を大切にして、日中の次の世代へとしっかりと引き継いでいかねばなりません。
日中国交正常化から50周年を迎えた本日、日中両国の首脳間においてメッセージの交換がなされました。岸田総理から習近平国家主席宛のメッセージの中では、今後の50年も見据え、習近平国家主席と共に、両国のみならず、地域と世界の平和と繁栄のため、建設的かつ安定的な日中関係の構築を進めていきたいと述べ、習近平国家主席からは、中日関係の発展を非常に重視しており、岸田総理と共に、双方が国交正常化 50 周年を契機に、時代の潮流に従い、新しい時代の要求に相応しい中日関係を構築するよう牽引していきたいと述べられました。
日中両国は多次元かつ複合的なつながりのあるゆえに様々な問題が起こり得ますが、元来、一衣帯水の両国間には長い友好交流の歴史があります。平山郁夫画伯は、敦煌莫高窟と日本の法隆の壁画の画法がほぼ同じであるとして、敦煌美術に日本美術の源流があると指摘しています。また、コロナ禍での日中民間協力の際よく耳にした「山川異域、風月同天」は、日本の奈良時代の高官・長屋王が中国に送った袈裟に刺繡された漢詩であり、これに感動した中国の高僧・鑑真が日本に渡るきっかけになったと伝えられています。このように、日中間には豊かな繋がりが脈々と織りなされてきました。
山東省におきましては、李幹傑・山東省党委書記、周乃翔・山東省省長、陸治原・青島市党委書記をはじめ、山東省政府及び各市政府より、日頃より対日関係を重視していただき感謝しております。先般、当館及び青島日本人会の共催により、日中国交正常化50周年記念レセプションを開催し、山東省政府や各市政府をはじめ、各界の方々と共に、50年の歴史を振り返りつつ、この佳節を祝福しました。今後とも、様々な担い手による重層的な交流を通じて、日本と山東省、日本と中国の相互理解と交流促進がより一層深まることを期待しています。
私自身、両国首脳の共通認識を踏まえ、日中の長きにわたる歴史に思いを馳せつつ、皆様とともに、両国が今後さらなる50年に向け未来志向の発展への新たな一歩を踏み出していけるよう、尽力してまいる所存です。引き続き、関係各位の御支援を頂きますよう宜しくお願いします。
最後になりますが、日本と山東省、日本と中国の益々の関係発展を祈念いたしまして、私の挨拶とさせていただきます。
2022年9月29日
在青島日本国総領事
井川原 賢
在青島日本国総領事
井川原 賢