斎藤総領事の青島マラソン体験記

令和6年4月23日
 4月21日、快晴で爽やかな春陽気の中、わたしは青島マラソンのハーフマラソンの部に参加しました。以下、簡単にご報告します。
 フルマラソン、ハーフマラソン、ミニマラソン(5キロ)の部に合計10万人を超える応募があり、当日は抽選を通過した約25000人が参加しました。中国のマラソン人気は、コロナ後もまだまだ健在のようです。
 市政府庁舎前のスタート時間は午前7時30分。人数が多いため、わたしがスタート地点に達したのは8分以上経過してからでした。(しかしゼッケンに埋蔵されているチップのおかげで、本当の走行時間はゴール直後にショートメッセージでスマホに通知されてきました。)
 青島は海沿いの街ですが、コースには厳しい起伏も数カ所あります。スタート直後は風光明媚な街並みを楽しむ余裕があるのですが、後半に入ると徐々に歩き出す人も増えだし、最も景色のよい最後の数キロは、わたし自身もほとんど記憶のない状態に陥りました。
 それでも日本並みに沿道の人が多く、途切れなく「頑張れ!」(加油)の声が聞こえるのと、数キロごとに設置されている給水ポイントのおかげで、何とか目標時間よりも早くゴールすることができました。
 わたしが中国でマラソン大会に参加するのは久しぶりでしたが、上記のようにゴール時間が瞬時にスマホに送られてきたり、大会に関する事前情報がその都度SNSで送られてきたりと、中国のスマホ技術の高さを再認識するよい機会になりました。また大会当日の運営も、外国の大会と思えないほどきめ細かく対応がなされ、これもとても印象的でした。
 レース後、疲れた身体を引きずり、1キロ以上離れた荷物預け場所まで移動するのは大変でした。でもゼッケンの名前からわたしが日本人であることが分かったのでしょう、スタッフがにこやかに日本語で「お疲れ様でした!」と声をかけてくれ、疲れがふっと癒やされる気がしました。意外とこんな一言が、どんなに疲れてもランナーを「また走りたい」という気にさせるのかもしれませんね。
 
2024年4月
総領事 斎藤憲二