山東鲁菱果汁工場の訪問
令和6年9月14日
9月10日、斎藤総領事は乳山市(威海市) にある山東鲁菱果汁有限公司の工場を訪問しました。1982年創業の同社は、中国初のりんご果汁工場として有名です。
現在は製品の約7割が日本向けで、日本市場に出回るりんご果汁の中で最大のシェアを誇るに到っています。出荷されるのは原汁ですが、日本の消費者が目にする大手飲料メーカーの商品の多くに同社産の原汁が使われているそうです。
もともと中国におけるりんご果汁の生産量は世界一で、山東省は陜西省に次ぐ国内第2位の生産規模を有しています。鲁菱は1992年に日本の三菱商事との合弁会社となって以来、日本への輸出を拡大してきました。今年8月で合弁期間は満了しましたが、引き続き三菱商事系の会社との専売契約は継続しており、安定供給のルートは確保されています。
工場は8月から11月までが生産のピーク期で、訪問時もちょうど 24時間体制の 最中でした。毎日国内各地から集まる大量のりんごは、その酸度によって分類され、じっくり20時間かけて約7分の1に濃縮されます。出来上がった原汁は冷凍倉庫に保管され、冬以降は出荷のみの作業となるそうです。ちなみに残りかすは飼料として再活用されます。
鲁菱の親会社にあたる国投中鲁果汁股份有限公司は、りんご以外にも様々な果汁生産を行っており、その国内シェアは最大規模を誇ります。関係者に近年の中国における食の安全意識について聞いてみたところ、この15年ほどで政府の要求レベルもかなり厳しくなったほか、生産者や消費者の意識も格段に上がっているとのことでした。
「食の安全」も今では日中共通語となりつつあるようです。この認識が日本でも更に広まった先に、農業大省である山東省との新たな日中交流の可能性が見えてくるような気がします。
現在は製品の約7割が日本向けで、日本市場に出回るりんご果汁の中で最大のシェアを誇るに到っています。出荷されるのは原汁ですが、日本の消費者が目にする大手飲料メーカーの商品の多くに同社産の原汁が使われているそうです。
もともと中国におけるりんご果汁の生産量は世界一で、山東省は陜西省に次ぐ国内第2位の生産規模を有しています。鲁菱は1992年に日本の三菱商事との合弁会社となって以来、日本への輸出を拡大してきました。今年8月で合弁期間は満了しましたが、引き続き三菱商事系の会社との専売契約は継続しており、安定供給のルートは確保されています。
工場は8月から11月までが生産のピーク期で、訪問時もちょうど 24時間体制の 最中でした。毎日国内各地から集まる大量のりんごは、その酸度によって分類され、じっくり20時間かけて約7分の1に濃縮されます。出来上がった原汁は冷凍倉庫に保管され、冬以降は出荷のみの作業となるそうです。ちなみに残りかすは飼料として再活用されます。
鲁菱の親会社にあたる国投中鲁果汁股份有限公司は、りんご以外にも様々な果汁生産を行っており、その国内シェアは最大規模を誇ります。関係者に近年の中国における食の安全意識について聞いてみたところ、この15年ほどで政府の要求レベルもかなり厳しくなったほか、生産者や消費者の意識も格段に上がっているとのことでした。
「食の安全」も今では日中共通語となりつつあるようです。この認識が日本でも更に広まった先に、農業大省である山東省との新たな日中交流の可能性が見えてくるような気がします。
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