崂山の紅葉狩り

令和6年11月15日
 秋も深まりつつある11月の某日、斎藤総領事は紅葉狩りに崂山を訪れました。青島を代表する観光地の崂山は、海抜1133メートルで「海辺に立つ山の筆頭」(中文:海山第一名山)と呼ばれ、春秋時代の昔から道教ゆかりの地としても知られています。ちなみに「崂」という漢字はこの山にしか使われないそうです。
 崂山一帯には7つの主要ハイキングコースが整備されています。今回選んだのは多くの池の辺を巡る「九水」地区で、潮音瀑と呼ばれる美しい滝を中間点として目指す一周約3時間のコースです。季節外れのため自慢の河こそ水枯れ状態でしたが、地下から湧き出ているのでしょうか、池の水はとても透明度が高く綺麗でした。そういえば崂山は青島ビールの水源地の一つにもなっているとのこと。青島ビールを飲む時の感動がまた増えてしまいそうです!
 基本的に崂山は岩山なので、各所でユニークな形状をした奇岩を楽しめるのが特徴ですが、遊歩道沿いには多くの林があり、この日も大勢の観光客が、秋の名残りを惜しむように赤や黄色に染まった晩秋の景色を写真に収めていました。
 麓近くにある売店では、日本であまり見かけない半分緑色で小ぶりの大根を売っていました。同行した同僚は「冬は大根を食べ、夏は生姜を食べる」(中文:冬吃萝卜夏吃姜)という諺を紹介しつつ早速1本買っていました。最初はあまり気乗りしなかった斎藤総領事ですが、ひと口かじってみると思いのほか美味しく、疲れた身体がふと癒される思いでした。やはり何事も経験が重要ですね。
 余談ですが、今回の遊歩道ではあちらこちらで猫を見かけました。いずれもかなり人慣れしていて、人が近づいてもまるで「我関せず」です。今回写真係のスタッフは無類の猫好きで、可愛い写真をたくさん撮ることができ、とてもご満悦そうでした。