住商肥料の青島工場の訪問

令和6年12月5日
 12月4日 、斎藤総領事は平度市 (青島市内) にある住商肥料の工場 (中文: 住商肥料 (青島) 有限公司) を訪問しました。
 同社は日本五大商社の一つである住友商事と中国北部最大の硫酸カリウム生産会社である青島碱業発展有限公司との合弁で2004年に設立され、化成肥料を製造販売しています。中国の北方と南方では主作物の種類が異なることもあり、住商肥料は青島以外に佛山市にも同様の合弁会社を持ち、それぞれの地域性に見合うビジネスを展開しています。
 住商肥料の製品は、より長く養分を放出できる緩効性が大きな特徴です。中国では2015年に肥料の過剰投与を規制する政策が取られて以降、安さのみを重視する小規模肥料会社が淘汰されたことや、国民の間にも食の安全性を重視する傾向が強まったなどの事情を背景に、良質な肥料への需要が高まっています。それに伴い、中国の農業界で品質面でトップクラスの評価を誇る住商肥料ブランドの業績も着実に伸びているようです。
 中国の化学肥料の消費量は、世界シェアの約26%を占めると言われています。現代化が進む中国の農業分野の上流部分でも、安全性と効率性を重視する日本技術がしっかりと貢献している様子を知り、とても心強い思いがしました。