KOBELCO青島拠点の訪問
令和6年12月11日
11月から12月にかけ、斎藤総領事はKOBELCOの青島拠点2社 (中文: 神钢产机系统工程(青岛)有限公司 (以下「产机」)、青岛神钢焊接材料有限公司(以下「焊接」) を訪問しました。KOBELCOは日本を代表する「素材」及び「機械」メーカーです。素材部門(鉄鋼・アルミ銅、素形材、溶接)、機械部門(機械、エンジニアリング、建設機械)、電力部門の3本柱の複合経営が特徴で、中国にも30か所以上の生産・販売拠点を有しています。
「产机」では、中国のタイヤメーカー向けに、日本製の混練機を輸入・販売しアフターケアも行っています。混練機とは、タイヤの製造工程における最初の段階で使われるもので、原材料のゴムにカーボン、硫黄など様々な配合剤を混ぜ込むための機械です。タイヤの性能は ここで決まると言っても過言ではありません。EV車の普及、原料成分の進化に伴い、重量化した車体に耐えるためだけでなく、低燃費性や静音性、ウェットグリップ性など様々な性能がタイヤに要求されており、その要求に応えるべく様々な混練技術が進歩してきました。また、混練機自体の耐久性も重視されています。KOBELCOの長年の実績と経験で勝ち得た信頼性を武器に、同社製混練機は中国の三大タイヤメーカーをはじめとする各社から高い評価を得ています。
「焊接」では、主に造船業界向けの溶接材料を製造販売しています。具体的 には、フラックス (Flux) と呼ばれる 特殊な粉を包んだ「溶接ワイヤ」を製造しています。KOBELCO製はこの粉の配合ノウハウに優位性があり、例えば上向き溶接でも溶接ビードが下に垂れないなど、作業効率を上げるための特殊技術を有しています。中国の造船は既に世界シェアの50%以上を占めるに至っており、コロナ後から好況が続いている中で、青島工場もラインをフル回転で 稼働させ対応しています。
両社が扱う製品は、タイヤにしても船舶にしても最終的な製品として目にすることはありませんが、何百何千とある製造工程の中で、いずれも単に「安ければ良い」では済まされない部分で、日本製ならではの技術力を発揮しています。近年、新時代における製造業分野での日中経済交流のあり方が問われていますが、KOBELCOの当地での活躍ぶりは一つのモデルを示して いるように思います。
「产机」では、中国のタイヤメーカー向けに、日本製の混練機を輸入・販売しアフターケアも行っています。混練機とは、タイヤの製造工程における最初の段階で使われるもので、原材料のゴムにカーボン、硫黄など様々な配合剤を混ぜ込むための機械です。タイヤの性能は ここで決まると言っても過言ではありません。EV車の普及、原料成分の進化に伴い、重量化した車体に耐えるためだけでなく、低燃費性や静音性、ウェットグリップ性など様々な性能がタイヤに要求されており、その要求に応えるべく様々な混練技術が進歩してきました。また、混練機自体の耐久性も重視されています。KOBELCOの長年の実績と経験で勝ち得た信頼性を武器に、同社製混練機は中国の三大タイヤメーカーをはじめとする各社から高い評価を得ています。
「焊接」では、主に造船業界向けの溶接材料を製造販売しています。具体的 には、フラックス (Flux) と呼ばれる 特殊な粉を包んだ「溶接ワイヤ」を製造しています。KOBELCO製はこの粉の配合ノウハウに優位性があり、例えば上向き溶接でも溶接ビードが下に垂れないなど、作業効率を上げるための特殊技術を有しています。中国の造船は既に世界シェアの50%以上を占めるに至っており、コロナ後から好況が続いている中で、青島工場もラインをフル回転で 稼働させ対応しています。
両社が扱う製品は、タイヤにしても船舶にしても最終的な製品として目にすることはありませんが、何百何千とある製造工程の中で、いずれも単に「安ければ良い」では済まされない部分で、日本製ならではの技術力を発揮しています。近年、新時代における製造業分野での日中経済交流のあり方が問われていますが、KOBELCOの当地での活躍ぶりは一つのモデルを示して いるように思います。
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