海信集団(Hisense)への訪問

令和7年1月10日
 12月20日、斎藤総領事は、青島市に本社を置く中国大手家電メーカー「海信集団」(Hisense)を訪問し、賈少謙・同集団会長と会見しました。1969年にラジオ工場として設立された同社は、1979年からテレビ産業に参入し、2022年の年末には出荷台数が世界2位に上り詰めるなど、中国本社を中心に多数の開発センター及び工場を有するグローバル企業へと成長しました。
 そしてこの飛躍的な成長には日本企業も深く関わっています。80年代に松下からの設備導入を皮切りとして日立等の日本企業との技術交流・協力が行われてきました。また同集団の日本法人で働く従業員数は2000名を超え、日本国内の中国企業としては最大規模を誇っています。
 長年、日本の家電業界では、海外ブランドへの抵抗感が強かったのですが、Hisenseは地道な研究と努力の結果、テレビ販売シェアで国内3位の地位を占めるに至りました。このような成功体験は、日中間の経済交流のあるべき本来の姿を示していると言っても過言ではないでしょう。
 日本では単に家電メーカーの一つとして知られるHisenseですが、実は半導体、スマートエネルギー、自動車デジタルなど多様な事業にも参入し、日々進化を続けています。本社ビルに併設された展示会場では、そのような各事業の状況が紹介されており、様々な分野で未来への夢を感じさせてくれます。日本との間で築かれてきた信頼関係をベースとして、Hisenseが今後とも日本ともより多角的な協力関係を広げてくれることを期待しています。