池田糖化工業の潍坊工場の訪問
令和7年4月22日
「中国で農業といえば山東省、山東省で農業といえば潍坊市」(中文: 中国農業看山東,山東農業看潍坊)という言い方があります。その潍坊市の中でも、安丘市と諸城市は野菜の加工・輸出が盛んで日本とも密接な関係を有しています。4月18日、潍坊市に出張中の斎藤総領事は、その安丘市にある池田糖化工業の工場(中文: 安丘福華食品有限公司)を訪問しました。
池田糖化は広島県の100年企業の一つ(1904年創業) で、調味料や加工食品の原料の製造会社として知られています。特にコーラ、醤油、ソースなど食品を無香のまま黒色化するために使われる「カラメル色素」は、日本国内シェアの約5割を占めトップを誇ります。顧客のニーズを満たす商品開発力が自慢で、商品は8000種、取引先は1200社に及びます。間接的とはいえ「日本で同社の商品を口にしたことのない人はまずいない」と言われる所以です。
池田糖化の安丘工場は1995年に開設されました。同社にとって海外唯一の生産拠点であるとともに、安丘市にとっても初の外資誘致だったそうです。この工場では山東省内外の契約農家で栽培された野菜類を使い、主にペースト状にした調味料などを生産し日本に輸出しています。2011年には上海に国内営業のための拠点を設け、以後「池久鮮」のブランドで内販にも力を入れています。内販の主力となっているのは、技術力で他社の追随を許さないカラメルペーストで、高級ベーカリーにおいてパン、アイスクリーム、ケーキを作る際に重用されているそうです。内販の生産量はまだ1割程度と少ないものの、中国でも質を追求するベーカリーが増えつつあり、需要は今後着実に伸びることが期待されます。
食品関係者の間では、山東省は三大香辛野菜の生姜(過去には安丘が世界の5割を生産)、ニンニク(临沂市)、玉ねぎ (省内各地)が全て調達できる場所として知られ、池田糖化が安丘を選んだ理由もそこにあります。国内労働環境の変化や為替変動などの影響を受け、これまでの30年間は必ずしも順風満帆とは言えなかったとのことですが、これら豊富な経験を糧として、同社の商品開発力が国内で更に広く認められるとともに、より多くの日本人が農業大省・山東省の特徴や利用価値を再発見することを期待しています。
池田糖化は広島県の100年企業の一つ(1904年創業) で、調味料や加工食品の原料の製造会社として知られています。特にコーラ、醤油、ソースなど食品を無香のまま黒色化するために使われる「カラメル色素」は、日本国内シェアの約5割を占めトップを誇ります。顧客のニーズを満たす商品開発力が自慢で、商品は8000種、取引先は1200社に及びます。間接的とはいえ「日本で同社の商品を口にしたことのない人はまずいない」と言われる所以です。
池田糖化の安丘工場は1995年に開設されました。同社にとって海外唯一の生産拠点であるとともに、安丘市にとっても初の外資誘致だったそうです。この工場では山東省内外の契約農家で栽培された野菜類を使い、主にペースト状にした調味料などを生産し日本に輸出しています。2011年には上海に国内営業のための拠点を設け、以後「池久鮮」のブランドで内販にも力を入れています。内販の主力となっているのは、技術力で他社の追随を許さないカラメルペーストで、高級ベーカリーにおいてパン、アイスクリーム、ケーキを作る際に重用されているそうです。内販の生産量はまだ1割程度と少ないものの、中国でも質を追求するベーカリーが増えつつあり、需要は今後着実に伸びることが期待されます。
食品関係者の間では、山東省は三大香辛野菜の生姜(過去には安丘が世界の5割を生産)、ニンニク(临沂市)、玉ねぎ (省内各地)が全て調達できる場所として知られ、池田糖化が安丘を選んだ理由もそこにあります。国内労働環境の変化や為替変動などの影響を受け、これまでの30年間は必ずしも順風満帆とは言えなかったとのことですが、これら豊富な経験を糧として、同社の商品開発力が国内で更に広く認められるとともに、より多くの日本人が農業大省・山東省の特徴や利用価値を再発見することを期待しています。
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