第42回イ坊国際凧揚げ大会の開催

令和7年4月24日
 凧揚げは中国の発祥と言われています。その起源には諸説があるものの、春秋戦国時代には既に「木鳶」と呼ばれる原型が存在していたようです。イ坊市でも明代以降、手工芸の盛んな楊家埠村を中心に凧制作技術が発展した経緯もあり、1984年からイ坊国際凧揚げ大会が開催されています。1987年には大会で「世界凧揚げの都」と認定され、国際凧揚連合会の本部もイ坊に設置されました。 2006年には、イ坊の凧制作技術は国の無形文化財に指定されています。
 4月19日、このイ坊市で第42回目となる国際凧揚げ大会が開催されました。今年の大会には日本を含む51の国・地域の凧揚げ愛好グループが集結し、宋軍継・山東省副省長、劉運・イ坊市党委書記が臨席した開幕式には、外交団や友好都市関係者など海外からも大勢が招かれ、日本からはイ坊市最初の友好都市である宮崎県日向市の西村市長が出席し挨拶を行ったほか、当館から斎藤総領事も出席しました。
 会場である安丘市凧揚げ公園は、周囲に建物がなく広々としたスペースで、普段日本ではあまり見かけない様々な形やデザインの凧が悠々と青い空を舞い、優雅ながら迫力ある光景が広がっていました。開幕式後は凧上げ体験の機会もあり、自然の風を感じながら無邪気に楽しめる凧上げの魅力を改めて体感することができました。日本にも各地に伝統凧があり、愛好者グループ会も存在します。今後、日本からもより多くの団体が参加し、イ坊の空により多くの日本風の凧が舞うことを期待したいと思います。