矢崎総業の煙台工場の訪問

　7月4日、斎藤総領事は矢崎総業の煙台工場を訪問しました。矢崎総業は自動車部品から電線、ガス機器、環境システム機器、計装機器など人々の暮らしに密着した様々な製品を生産しています。中でもワイヤーハーネスと呼ばれる自動車用の組電線(人体で言えば神経網に相当)の生産量は世界トップクラスを誇っています。
　中国では、同社は1988年の天津を皮切りに、今日まで計9か所に生産拠点を設置しています。多くの場所で自動車用ワイヤーハーネスを製造しており、2001年に開設した煙台工場もその一つです。製品は当初、全て日本向けに輸出されていましたが、2014年から内販に大きくシフトし、今では全てが国内市場向けとなっています。
　矢崎総業の中国における各生産拠点では、既に管理職が全員現地化されていて、中国式のビジネススタイルに順応しやすい体制となっています。もともと同社は、20年以上でも使い続けることのできるような高品質が自慢ですが、乗用車の買い換えタイミングが5年前後と言われている中国市場では、そのニーズに見合った対応が必要となっています。社長訓である「新」をモットーに、新体制の下で、煙台工場をはじめとする矢崎総業の中国拠点が、日本企業にとって中国ビジネスのモデルと呼べる先例を見せてくれることを期待したいと思います。