日本留学経験者が起業した会社の訪問(青島大明州精密製造科技有限公司)
令和7年8月6日
8月1日、斎藤総領事は日系独資の青島大明州精密製造科技有限公司(以下「精密製造」)を訪問しました。同社は中国国内の日本企業向けに医療機器や光学機器の特殊部品をOEM生産しています。日本に留学・就職・帰化した山東省出身者が青島で個人企業として立ち上げたという点が特徴で、いわゆる「日本の親会社」にあたるものがありません。
同社の董事長は、日本留学後にそのまま日本の光学系企業に就職し、その後青島にある別の日本企業に勤務していました。他方、同じく日本留学経験があり、その後日本に残り貿易業に従事していた夫人 (彼女も日本帰化者) は、自ら加工業を興すことを決意し、夫のいる青島で2008年に青島大明州精工科技有限公司を設立しました。
開設当初は2~3台の設備で細々と光学機器の部品を受注生産していましたが、ご夫妻の日本企業経験のネットワークを通じ評判が広まるとともに、性能の良さが評判を呼んで医療機器にも対象範囲が広まったのを機に、2018年に医療系を主体とする「精密製造」を増設しました。直後にコロナ禍となったこともあり、一時期は毎月2000個ペースで酸素吸入機器の関連部品を製造し、日本に輸出していた そうです。現在はその高い技術力が見込まれ、青島理工大学との技術協力も行っています。
現在も社員数は30人に満たない規模ですが、出張ベースの日本人総経理に加え、日本で研修実績のある管理職兼任の技術者を3人抱え、数十社にのぼる日本企業の顧客の厳しい二ーズに 応えるだけの技術水準と能力を誇っています。今年8月には横浜に開発設計を行う関連会社を立ち上げ、自社製品の開発も始める予定とのことです。
日本での留学・勤務経験者が中国に 戻った後にも、日本式ビジネス感覚を生かすことで日本企業の信頼を得つつ事業を行っているという意味で、「精密製造」は理想的な模範例と言えます。今後の更なる事業発展とともに、より多くの日本留学・勤務経験者がそのノウハウを生かし日本との経済交流の橋渡し役となってくれることを期待しています。
同社の董事長は、日本留学後にそのまま日本の光学系企業に就職し、その後青島にある別の日本企業に勤務していました。他方、同じく日本留学経験があり、その後日本に残り貿易業に従事していた夫人 (彼女も日本帰化者) は、自ら加工業を興すことを決意し、夫のいる青島で2008年に青島大明州精工科技有限公司を設立しました。
開設当初は2~3台の設備で細々と光学機器の部品を受注生産していましたが、ご夫妻の日本企業経験のネットワークを通じ評判が広まるとともに、性能の良さが評判を呼んで医療機器にも対象範囲が広まったのを機に、2018年に医療系を主体とする「精密製造」を増設しました。直後にコロナ禍となったこともあり、一時期は毎月2000個ペースで酸素吸入機器の関連部品を製造し、日本に輸出していた そうです。現在はその高い技術力が見込まれ、青島理工大学との技術協力も行っています。
現在も社員数は30人に満たない規模ですが、出張ベースの日本人総経理に加え、日本で研修実績のある管理職兼任の技術者を3人抱え、数十社にのぼる日本企業の顧客の厳しい二ーズに 応えるだけの技術水準と能力を誇っています。今年8月には横浜に開発設計を行う関連会社を立ち上げ、自社製品の開発も始める予定とのことです。
日本での留学・勤務経験者が中国に 戻った後にも、日本式ビジネス感覚を生かすことで日本企業の信頼を得つつ事業を行っているという意味で、「精密製造」は理想的な模範例と言えます。今後の更なる事業発展とともに、より多くの日本留学・勤務経験者がそのノウハウを生かし日本との経済交流の橋渡し役となってくれることを期待しています。
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