斎藤総領事の青島散策(天後宮)
令和7年9月12日
最近、青島は朝晩が涼しくなり、日中の日差しもだいぶ弱くなったように感じます。久しぶりの爽やかな青空に誘われ、斎藤総領事は青島天後宮を訪問しました。
この天後宮は、青島ビールのトレードマークになっている桟橋や、ドイツ式建築物が多く残る旧市街の付近に位置し、観光散策コースの一つに含まれています。明の時代(1467年)、青島村と呼ばれていたこの一帯が、海上交易の拠点として開発されるようになったのに伴い、海上交通の安全を祈願して建造されました。その後何回も修復が繰り返され、現在の建造物は1998年から対外開放されているものです。
海上交通の守護神と言えば、中国では妈祖を意味し、それを祀るため各地に天後宮が建造されていますが、この妈祖が実在の人物(福建省の林黙という人) に由来していることはご存じでしたか。 天後宮は、移民などを通じて周辺の国々にも伝播し、日本でも沖縄をはじめとする妈祖20か所以上でその存在が確認されています。伝播を重ねるうちに、実在人物に由来するという話は歴史に埋もれ、またご利益も海神からより広範囲に拡大解釈されるようになったとは言え、当時の中国文化の大きな伝播力をあらためて感じざるを得ません。
清末時代の写真に残る当時の面影は全くないものの、青島天後宮から覗く海原の景色は昔からさほど変わっていないと思います。550年にわたり青島の歴史を見届けてきた天後宮。静かで碧色の海原を眺めつつ、その昔の賑わいや今に続く妈祖の不思議な影響力に思いを馳せる貴重な一時となりました。
この天後宮は、青島ビールのトレードマークになっている桟橋や、ドイツ式建築物が多く残る旧市街の付近に位置し、観光散策コースの一つに含まれています。明の時代(1467年)、青島村と呼ばれていたこの一帯が、海上交易の拠点として開発されるようになったのに伴い、海上交通の安全を祈願して建造されました。その後何回も修復が繰り返され、現在の建造物は1998年から対外開放されているものです。
海上交通の守護神と言えば、中国では妈祖を意味し、それを祀るため各地に天後宮が建造されていますが、この妈祖が実在の人物(福建省の林黙という人) に由来していることはご存じでしたか。 天後宮は、移民などを通じて周辺の国々にも伝播し、日本でも沖縄をはじめとする妈祖20か所以上でその存在が確認されています。伝播を重ねるうちに、実在人物に由来するという話は歴史に埋もれ、またご利益も海神からより広範囲に拡大解釈されるようになったとは言え、当時の中国文化の大きな伝播力をあらためて感じざるを得ません。
清末時代の写真に残る当時の面影は全くないものの、青島天後宮から覗く海原の景色は昔からさほど変わっていないと思います。550年にわたり青島の歴史を見届けてきた天後宮。静かで碧色の海原を眺めつつ、その昔の賑わいや今に続く妈祖の不思議な影響力に思いを馳せる貴重な一時となりました。
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