2025年中国国際孔子文化祭の開催

令和7年9月30日
 山東省曲阜市といえば、中国の思想家孔子の出身地として日本でも有名ですが、山東省政府主催で毎年中国国際孔子文化祭を開催しており、今年は、孔子の誕生日(9月28日)の前日27日に孔子の生誕地・尼山で開幕式、翌28日に孔子廟で孔子の生誕を祝う式典が行われ、当館から小山副総領事が出席しました。
 今年の中国国際孔子文化祭は「大哉孔子、和合共生」(大なる孔子、和・合・共生」をテーマとして開催され、マレーシアの教育や儒教思想文化の啓発活動に長年従事してきたモック・スーン・チョン教授やユネスコのステファニア・ジアニーニ事務局長補によるスピーチが行われた他、孔子及びその弟子たちによる教育活動をテーマとした舞台パフォーマンス、ユネスコ孔子教育賞の授賞式、世界各国の若者たちによって制作されたショートムービーなどの上映が行われました。
 小山副総領事は、28日午前の式典に参加後、1994年に世界遺産リストに掲載された三孔(孔廟、孔府、孔林)を見学しました。歴史ある建築物が多数集まり、歴代皇帝の真筆が刻まれた石碑などからは儒家思想、孔子一族が歴代皇帝によって保護、支援されてきたことがよく分かります。また、曲阜市内にある孔子博物館も訪れ、2500年以上昔より脈々と続く儒家の歴史、孔子及びその弟子たちの教えについて理解を深めました。
 日本では中学校や高校の授業の中で、必ず論語について勉強します。「子曰く、学びて時に之を習う、亦説ばしからずや」、「子曰く、故きを温めて新しきを知れば、以て師為る可し」は日本人にもとても馴染みの深い一説です。当館としては、日本からより多くの人達が曲阜を訪れ、中国の伝統思想、文化に触れ、同時に経済発展を遂げた現在の中国の生の姿を見て、中国に対する理解を深めてほしいと願っています。