ハイレックスのグループ会社の訪問(煙台)

令和7年10月9日
 9月28日、煙台出張中の斎藤総領事は、ハイレックスコーポレーションのグループ会社である煙台但馬汽車部件有限公司(以下「煙台TSK」)を訪問しました。
 1946年創設のHI-LEXは、コントロールケーブルと呼ばれる自動車に使われるケーブル部分のメーカーで、その生産規模は世界一を誇り、日本市場も約60%を占めています。HI-LEXの子会社の一つが但馬TSKで、煙台TSKはその独資会社にあたります。部品製造メーカーにとっては金型が重要ですが、但馬TSKは5段階の作業が一括でできる金型を独自開発し中国に初めて導入したことで知られています。
 但馬TSKにとって中国唯一の生産拠点となる煙台TSKですが、2002年に中国拠点の候補地を探していた社長が、大連、青島と視察した上で煙台を選んだとのことです。何が決め手だったのか気になるところです。この煙台TSKでは、ケーブル接続部分に使う金属、ゴム、樹脂の細かな部品を製造し、日本のほかにもHI-LEXが海外に展開している生産拠点向けに広く輸出されています。原材料の多くは、クライアントからの指定もあり日本から輸入または中国国内の日本企業から調達するなど、品質管理は徹底しています。
 煙台TSKの工場長は、開設当時に同保税区管理委員会の職員から採用され、技術面の知識は採用後に一から勉強したという異色の人材で、日本語も流暢です。中国管理職人材の確保は、日本企業にとり共通の課題ですが、このような例もあるのかと大変参考になりました。