シチズンマシナリー淄博工場の創立20周年記念式典の開催

令和7年11月5日
 10月20日、淄博市においてシチズンマシナリー工場の20周年記念式典が開催され、当館から斎藤総領事が出席しました。シチズンといえば時計の世界的ブランドとして有名ですが、シチズンマシナリーはその工作機械部門から独立した会社です。中国で唯一の生産拠点である淄博工場では、小型製品用の旋盤機械を製造し中国市場向けに販売しています。特殊技術を生かしたその製品は、近年は半導体やインプラントなどの業界でも需要が高まっているそうです。
 式典では、日本から来訪された伊奈秀雄社長、張健・淄博市周村区副区長、及び斎藤総領事が挨拶に立ちました。生産を開始した初年度は、リーマンショックの影響を受け生産台数は7台だったとのこと。その後も様々な苦難を乗り越えつつ、現在の年間約3000台の水準まで業績を伸ばしてきたとのことで、20年間という歳月の重みを深く感じました。
 式典を通じ印象深かったのは、会社全体としての一体感です。随所に経営層が従業員を家族として大切に扱っている様子が感じられました。このような労使関係は日本企業の特徴と言えますが、中国でも再現できている様子を見て大変感動しました。
 式典に先立ち、伊奈社長は郭慶・淄博市副市長を表敬訪問し、殷啓迪・淄博市商務局長や李暁紅・周村区長なども同席する中、日頃の工場経営に対する市及び区政府の暖かい支援に謝意を表しました。山東省の中央部に位置する淄博市は、近代工業の歴史が長く製造業には恵まれた環境にあります。シチズンマシナリーの今後益々の事業発展を祈念するとともに、同社の成功体験が他の日本企業にとっても励みとなり、山東省でのビジネスに対する関心がより高まることを期待しています。