商船三井発注のLNG燃料船の命名竣工式の開催

令和7年11月7日
 11月5日、青島市黄島区の北海造船の埠頭で、商船三井が発注した21万トンLNGばら積み船の命名竣工式が行われ、当館から斎藤総領事が出席しました。本船舶は鉄鉱石等を第三国から運搬するために商船三井が北海造船(中国船舶集団の傘下。完成船の実績で山東省トップ)に建造を発注していたものです。
 建造船の実績ベースでは現在、中国が世界の6割を占めており、近年の経済状況下でも中国の造船業界は大変な活況を呈しています。また世界規模で脱炭素化が進む中、造船業界でも従来の重油からLNGへの燃料転換が徐々に進みつつありますが、まだその比率は5%程度に留まるそうです。  LNG運搬船の保有数で世界最大を誇る商船三井は、2050年のカーボンニュートラルを目指し積極的にLNG燃料船の導入を進めています。
 重油の代わりにLNGを使用することで、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量は25~30%、硫黄酸化物はほぼ100%、窒素酸化物は約75%削減できるとのこと。今回の船名は「RURI EARTH (青い地球) 」と命名されました。まさに脱炭素化に向けた決意に相応しいネーミングと言えるでしょう。この名を付した大型船が大海原を運航する姿を想像すると、何となく新時代の夜明けを切り開くイメージが湧きワクワクします。今後もこのような日中間の協力が、世界の造船業界の脱炭素化を力強くリードしていくことを期待しています。