石鋳テクノの諸城拠点の訪問

令和8年2月12日
 2月10日 、諸城市に出張中の斎藤総領事は、同地にある石鋳テクノの製造拠点(中文: 諸城石龍閥門有限公司)を訪問しました。石鋳テクノは船舶用エンジン部品やバルブ部品などの重工業用鋳物を受注生産している会社で、木型から製造・加工・組立、検査まで全工程を一貫して対応できる点が強みです。
 諸城石龍閥門有限公司は1996年にこの地に設立され、現在も同社にとって海外唯一の製造拠点です。鋳造に適した大陸性の乾燥気候や日本との近さに加え、地元民の人柄の良さなども工場進出の決め手になったそうです。製品はもともと日本向けが中心でしたが、その後しばらくは米国向けの比重が高まり、近年は再び日本向けを中心としつつも中国市場の開拓も同時に進めています。まさに国際情勢の荒波とともに歩んできた30年間といえるでしょう。
 ところで、鋳物の善し悪しは原材料の吟味にかかっており、今でも中国製と日本製の質の差はここに由来しているそうです。諸城工場ではその段階から日本の厳しい基準を準用し、高品質を維持することで顧客の信頼を勝ち得ています。受注少量生産の宿命でしょうか、工場内は昔ながらの手作業の工程が多く残っていますが、逆に言えばここにこそ日本の中小企業が長年にわたり中国ビジネスを生き抜いてこられた秘訣があるようにも思いました。
 重厚な製品が多い中、日本のご当地キャラクターのデザインが入った菓子を焼けるホットプレート製品も見かけました。遊び心で試作してみただけとのことですが、意外とこのような分野で今後、中国市場の「B to C」にも新たな可能性が開けるかもしれません。石鋳テクノの大いなる「遊び心」に期待したいと思います。