デンソーの煙台拠点の訪問

令和8年4月15日
 3月30日、煙台市に出張中の斎藤総領事は、デンソーの現地拠点 (中文: 煙台首鋼電装有限公司、以下「首鋼电装」) を訪問しました。1949年創業のデンソーは、自動車部品業界で日本最大手、世界第2位の地位を誇り、グローバルに事業を展開しています。
 デンソーの中国における生産活動は、1994年に煙台で設立された合弁会社「首鋼电装」に始まり、今では計27か所を数えます。現在「首鋼電装」の主力製品は農建機エアコンです。製品の8割が中国市場向けで、国内の建機エアコン市場の約半分を占めるというので驚きです。
 その秘訣は、中資顧客向けにはYSDブランド、外資顧客向けにはデンソーブランドとブランドを2本化し、それぞれの顧客特性に応じて、ブランドごとに開発や初期流動のプロセスを最適化(柔軟に使い分け)し、コスト・スピードと品質の両立を図っている点にあります。また、長年に渡り中国の中資系パートナーと歩みを共にし、相互に支え合いながら事業を発展させてきたことも、今日の信頼関係の基盤となっています。この信頼を背景に、耐久性など絶対的な高品質が認められ、価格は少々高くても、中資建機顧客の海外展開を支えるパートナーとして不動の地位を築いています。
 しかしながら、「首鋼電装」は現在の優位性に安住するのではなく、産業構造や市場環境の変化を見据えながら、製品ラインナップの多角化とそれに見合う工場体制の最適化に積極的に取り組んでいます。また、「首鋼電装」で勤務してきた歴代の日本駐在員は、今でも煙台に集まり従業員たちと交流を続けていることから、長年に渡り培われてきた信頼関係と企業文化の厚みが伺えます。30年の実績、高い技術力に加え、日本らしい企業文化にも支えられた「首鋼電装」が今後とも進化を続け、更なる業績向上を目指すとともに、中国ビジネスを展開する他の日本企業の良き道標となってくれることを期待しています。