栄レースの青島拠点の訪問

令和8年4月29日
  4月23日、平度市 (青島市) に出張中の斎藤総領事は、栄レースの現地生産拠点(中文: 青島栄花辺紡績有限公司、以下「栄花辺」)を訪問しました。レースの世界は「リバーレース(織物系)」「ラッセルレース(編物系)」及び「刺繍レース」に分類できます。近年は大量生産が可能な後二者が主流ですが、栄レースでは1958年の創業以来、産業革命時代に英国で発明された伝統的な機械を駆使したリバーレース製造にこだわり続けてきました。
 リバーレースは手作業部分も多いだけに、他の技法では真似のできない繊細で耐久性のある製品に仕上がるため、オートクチュールや高級ランジェリーの世界で根強い人気があります。この専用機械は今では世界中で200台弱しか稼働しておらず、栄レースはそのうち87台を所有しており、世界のリバーレース業界の7割のシェアを占めるに至っています。
 その栄リースの生産拠点は現在、「栄花辺」及びタイ2か所の計3か所に集約されています。1992年設立の「栄花辺」の主力製品も24台の専用機械を生かしてのリバーレースで、製品のほとんどを中国国内の有名インナーメーカーに供給しています。工場内ではその昔、教科書の写真で見た覚えのあるような大型の旧式機械が、元気な音を立てて「現役」として活躍していました。
 サンプルとして「栄花辺」製のリバーレースを使っている某ブランドのブラジャーを見せてもらったところ、なんと900元以上の値札が付いていました! 効率性や安値ばかりが尊重されがちな世の中にあって、今でも「栄花辺」製の究極の快適さが求められる需要が存在していることを知り、大変嬉しく思いました。
 交換部品の製造機械や技術は徐々に衰退しており、さすがの中国企業もこれら機械は製造していないことから、リバーレースの価値は益々高まっていくことになります。これら交換部品用の機械も自前で有している栄リース製品の価値は、益々高まることが予想されます。究極の快適さを求める顧客の需要を満たすため、平度とタイの工場が末永く元気な機械音を響かせ続けてくれることを期待しています。