コマツ済寧新工場の訪問

令和8年7月2日
 6月23日、済寧市に出張中の斎藤総領事は、コマツ(小松機械製造 (山東)有限公司)の新工場を訪問しました。
   コマツは建設・鉱山機械の売上高で世界2位を誇る100年企業です。1995年設立の済寧工場では、中小型建機及び部品を製造しており、その多くは世界各地に輸出されています。総領事にとり同工場の訪問は1年半ぶりですが、今回は済寧市が建設を進める新産業地区の一角に移転したばかりの新工場への訪問となりました。この一帯は「コマツ産業園」と呼ばれ、近い将来には10社以上の協力会社も市内から移転してくる予定となっています。
  新工場で目立ったのは、AGV(Automated Guided Vehicle )と呼ばれる自動搬送機を駆使した取り組みでした。小型なのに3トンまで運搬可能で、かつてはフォークリフトやクレーンを使っていたライン間の製品移動が大きく省力化されました。将来的には同じ敷地内に集結予定の各協力企業との間も無人牽引車で部品等の受け渡しが可能になるそうで、運搬や包装にかかるコストも大幅に削減できる見込みです。
  また今回は、既に隣接地に移転を終えている協力会社の一つ、興和工業所の工場も見学の機会を得ました。ここでは主にコマツ向けに油圧シリンダーの部品を製造しています。設備の一部には中国製も取り入れ、この工場で効能が実証されたものは日本の工場にも積極的に導入しているそうです。なお何れの工場も、見学時に粉塵対策マスクをつける必要がないほか、機械特有の匂いもしないのには驚きました。中国の環境規制は日本以上に厳しいそうですが、まさにスマート製造業のあるべき姿の一端を垣間見た気がしました。
  この新産業地区は、建設機械以外にも複数の分野のクラスター化が予定されていますが、今はコマツ産業園が一歩先行している形です。コマツにとり済寧工場のスマート化への取り組みは、同社が世界中に展開する工場にとってもモデル的な存在となっているとのこと。耐久性へのこだわりを頑なに守りつつ、スマート工場化という新時代への課題に果敢に取り組む100年企業・コマツの挑戦に、今後も大きな期待を寄せたいと思います。