皇學館大学一行の青島市訪問

令和8年9月23日
 9月8日から11日にかけて、皇學館大学の学生及び教員約30名が青島に来訪しました。来訪初日には、斎藤総領事から山東省及び青島市の特徴や日本との関係などに関する説明を受け、意見交換 を行いました。参加した多くの学生からは、中国や青島市に対する強い関心が示され、日中友好にも貢献したいとの決意を持った様子に、とても心強く感じました。
 一行は当地の大学を見学・交流、青島ビール博物館・八大関・旧ドイツ総督官邸・桟橋・小麦島公園の視察、AIレストランにて中国の高度科学技術を体験するなど、当地の歴史及び現代科学技術への理解を深めました。
青少年交流は日中関係を維持・発展させる上で極めて重要です。当館は、より多くの日本の青少年のみなさんが中国を訪問し、実際に中国を体験していただくことで、中国に対する理解を深めるとともに、日中交流の輪が更に広がっていくことを期待しています。

(以下、学生からのメッセージ)
 今回のフィールドワークを通じて、日本と近しい国だと思っていた中国が、自分たちの想像を超える先進的な国  で、昔ながらの良さも残る二面性のある国だということに気づかされました。訪問前の青島市の印象は、ドイツ風の街並みが残る歴史的な観光都市というイメージが強く、日本では「青島ビール」という名前で、この地域について耳にすることが多かったです。
 今回訪れた場所で、特に印象的だったものが2つあります。1つ目は、在青島日本国総領事館です。領事館と聞いて、大使館との違いについて疑問を持っていました。館長さんの話によると、大体の役割としては同じですが、この領事館では山東省のみを管轄とする外務省の在外公館であることが分かりました。日本では日本の大使館や領事館について詳しく知る機会が少ないため、これらの機関がどのような役割を果たしているのか想像がつきませんでした。しかし、館長さんから直接お話を聞くことができたため、海外における日本の行政機関の役割について理解を深めることができました。
 2つ目は、五四広場から見た中国の建造物です。建造物としては日本の都市部と相違なかったですが、ビルに映し出される広大なプロジェクションマッピングを見て、中国らしい煌びやかな景観が印象に残りました。なぜここまで膨大な規模でプロジェクションマッピングを施すのか疑問に思い、調べてみました。観光客を呼び込むための都市PRと夜の海辺の景観をダイナミックに演出するための観光プロジェクトだということでした。もし日本で都市PRを行う場合、日本らしさを残すためにも、中国とは異なった方法でPRをすると考えます。近い国だからこそ感じられる個性の違いが、魅力的だと感じました。
 次に、印象の変化についてです。フィールドワーク前から事前知識として中国のキャッシュレス文化の発展について話を聞いていましたが、実際に行ってみると、現金を使う場面がなく、驚きが隠せませんでした。特に、ショッピングモールを訪れた際にカプセルトイを見かけたのですが、現金の投入口のない機体しかありませんでした。日本でもキャッシュレスを取り入れたカプセルトイがいくつか存在しますが、中国では全ての機体にQRコード決済が採用されており、中国のキャッシュレス文化を間近で体感することができました。
 食文化に関しては、日本で食べ馴染みのある中華料理が提供されると思っていました。しかし、実際に青島で提供された料理に触れてみると、地元の食材や香辛料を使った初めて口にする料理ばかりでした。日本でもよく食べられる青椒肉絲でさえも、使われる食材や味が全く異なっており、別の料理を食べているという不思議な感覚がありました。米に関しても、日本では粘り気と甘みのある米を食べますが、青島ではパラパラとした水分量が少ない米がよく食べられていました。同じアジア圏内でも、調理方法・料理の味付けに合った種類の米が用いられていることが分かりました。
今回のフィールドワークを通じて、事前情報だけでは見えてこない現地のリアルな姿を実感することができました。日本領事館や都市景観、食文化に至るまで、日本との共通点と明確な違いを多面的に体験でき、改めて世界の広さを実感しました。この青島での気づきを今後の探究や多文化理解への姿勢に活かしていきたいと考えています。