琅琊台白酒工場の訪問

令和8年9月23日
 9月10日、斎藤総領事は青島市西海岸新区にある琅琊台白酒の工場を訪問しました。日本人を含め山東省に暮らす人なら誰でもが知る有名な琅琊台ブランドは、52度が標準と言われている白酒業界の中で初めて、28度及び71度という両極端な度数を誕生させたことで知られています。
 琅琊台と言えば、秦の始皇帝が東巡し当地に来訪した際、徐福に不老不死の薬を探すよう命令したという琅琊山が有名です。琅琊台ブランドの生みの親である青島琅琊台集団股份有限公司は、そこから30キロほど市内寄りに位置し1958年に創業しました。琅琊山一帯で春秋戦国時代から存在していた白酒の伝統工法を基に、海洋バイオテクノロジーなど現代技術を加味する形で、白酒の他にもクラフトビール、ワイン、ウイスキーなども製造しています。
 広い工房内では、ほのかな香りが漂う中、古来の手作業と最近導入を始めたという一部の機械作業による白酒の製造過程を間近で見学するとともに、蒸留したばかりの70度超の原酒や52度の醤酒をその場で試飲しました。飲んだ瞬間は喉元に焼けるような刺激を感じ、その後も体内の通過場所を実感できるくらいでしたが、普段のレストランではなく、工房内という独特の雰囲気も手伝って、味は格別でした。
 日本人には白酒を苦手とする人が多いのですが、70度超というレア感に加え、2000年以上前に琅琊台が「呉越同舟」の故事で有名な越国が遷都した場所でその際に白酒製法を持ち込んだとか、秦の始皇帝が徐福からの「延命の酒」との進言により同地の白酒を宮廷専用に指定したというエピソードが加われば、知名度は更に高まるのでは ないでしょうか。
 琅琊台グループの豊富な酒類の中では、青西金ビールのクラフトビールも注目すべきポイントです。青島金沙灘クラフトビール有限公司(略称:青西金ビール)は2017年に設立されています。青島金沙灘国際ビール城内に建設された初のクラフトビール体験型工場であり、クラフトビール文化をテーマに、研究開発・イノベーション、生産醸造、見学・体験が一体化されています。 
 青島と言えば青島ビールがあまりに 有名ですが、華東ワイン、即墨老酒(注: 紹興酒のような味で日本人にも人気あり)、琅琊台白酒など、実は各種酒類の宝庫でもあります。「紅瓦、緑樹、碧海、藍天」が代名詞の青島。酒好きの皆さんには、この風光明媚さを各種の青島地酒とともに味わうことで、その魅力は倍増するに違いありません。