総領事ご挨拶
令和6年11月6日

早いもので、青島に着任して1年以上が経ちました。多くの日本人にとって、「孔子の生まれた場所」という以外に馴染みが薄いように思われる山東省ですが、着任以来、省内の様々な場所を訪問し、様々な人たちと交流を続けていく中で、日本にとっての山東省の持つ重要性に徐々に気づくようになりました。
まずは、その地理的特性です。青島から日本までの飛行時間(3時間強)は新幹線でいえば東京・岡山間に相当する近さです。古代には、秦の始皇帝からの命を受けた徐福が日本に向けて旅立った場所として、また遣唐使が行き来した場所として、その利便性は活かされてきました。国内的に見ても、政治都市の北京、経済都市の上海の中間に位置するというのは魅力です。
次に、その経済規模の大きさです。山東省は様々な意味で「大省」と呼ばれています。人口は日本に匹敵する1億人超、域内GDPはインドネシアとほぼ同じ規模です。突出した産業がないため目立たないのですが、農業面でも工業面でも国内トップクラスの産業基盤を有しており、多くの分野で「優等生」としての実力を発揮しています。安定した気候、台風や地震が少ないという自然条件、従業員の定着率が高いという点も、投資環境として恵まれています。
更に、忘れてならないのはその人柄です。自ら「好客山東」(ホスピタリティの山東省)というフレーズを自慢する山東人ですが、日本の来訪者からもよく同様の感想を耳にします。昨今の諸事情から治安面への懸念の声があるのは当地でも同じですが、10月下旬には青島市内の日系ショッピングモールで、公安当局の支援もあり、例年どおり「青島ジャパンディ」を盛大に催すことができました。来場された市民のみならず、協力いただいた日本企業や文化関係者の皆さんにも大変喜んでいただきました。
このような山東省の魅力が、日本で広く認知されていないのは、不思議であるとともに残念にも思います。「一衣帯水」の関係にある日中両国は、上手に付き合っていくしか道はありません。また両国の経済規模を考えれば、気候温暖化などの地球規模課題に対処する上でも、日中交流は避けて通るわけにいきません。当館としては、両国の現状を客観的に知る機会が増え、相互理解が深まり、ウインウインの関係を築く上で、この山東省の存在価値が日中双方で更に再認識されるよう、地元政府とも協力し、今後とも尽力していきたいと思います。
まずは、その地理的特性です。青島から日本までの飛行時間(3時間強)は新幹線でいえば東京・岡山間に相当する近さです。古代には、秦の始皇帝からの命を受けた徐福が日本に向けて旅立った場所として、また遣唐使が行き来した場所として、その利便性は活かされてきました。国内的に見ても、政治都市の北京、経済都市の上海の中間に位置するというのは魅力です。
次に、その経済規模の大きさです。山東省は様々な意味で「大省」と呼ばれています。人口は日本に匹敵する1億人超、域内GDPはインドネシアとほぼ同じ規模です。突出した産業がないため目立たないのですが、農業面でも工業面でも国内トップクラスの産業基盤を有しており、多くの分野で「優等生」としての実力を発揮しています。安定した気候、台風や地震が少ないという自然条件、従業員の定着率が高いという点も、投資環境として恵まれています。
更に、忘れてならないのはその人柄です。自ら「好客山東」(ホスピタリティの山東省)というフレーズを自慢する山東人ですが、日本の来訪者からもよく同様の感想を耳にします。昨今の諸事情から治安面への懸念の声があるのは当地でも同じですが、10月下旬には青島市内の日系ショッピングモールで、公安当局の支援もあり、例年どおり「青島ジャパンディ」を盛大に催すことができました。来場された市民のみならず、協力いただいた日本企業や文化関係者の皆さんにも大変喜んでいただきました。
このような山東省の魅力が、日本で広く認知されていないのは、不思議であるとともに残念にも思います。「一衣帯水」の関係にある日中両国は、上手に付き合っていくしか道はありません。また両国の経済規模を考えれば、気候温暖化などの地球規模課題に対処する上でも、日中交流は避けて通るわけにいきません。当館としては、両国の現状を客観的に知る機会が増え、相互理解が深まり、ウインウインの関係を築く上で、この山東省の存在価値が日中双方で更に再認識されるよう、地元政府とも協力し、今後とも尽力していきたいと思います。
2024年11月
在青島日本国総領事
斎藤 憲二
在青島日本国総領事
斎藤 憲二